やっておきたい防災対策。災害が起きる前に準備しておきたいこと

やっておきたい防災対策。災害が起きる前に準備しておきたいこと

やっておきたい防災対策。災害が起きる前に準備しておきたいこと

地震、台風、集中豪雨――日本は災害が多い国です。そして、そうした災害はある日突然、思いもよらないタイミングで私たちの生活を襲います。
「まさか自分が」「この地域は大丈夫だろう」――そんな油断が命取りになることもあります。

被害を最小限に食い止めるためには、「災害はいつか必ず起きる」という意識を持ち、今のうちから備えることが何より大切です。
本記事では、家庭でできる防災対策を「自助」「共助」「公助」の視点や、住まい・備蓄・連絡体制などの具体的な観点からご紹介します。


「自助」「共助」「公助」

防災対策は「自助・共助・公助」の3本柱で成り立っています。

  • 自助:自分や家族の命を守るための個人・家庭での備え

  • 共助:近所や地域との助け合い

  • 公助:行政や消防などによる公的支援

災害発生時、すぐに公的な支援(公助)に頼ることは難しいのが現実です。最初の対応は「自助」、その次に「共助」が重要になります。日頃からの備えと地域とのつながりを意識することが、結果として公助を受けるまでの時間を乗り切る力になります。


家の中の安全対策

家具の設置の仕方や位置を確認

地震による被害で多くを占めるのが、家具の転倒や落下によるけがや圧死です。次のような対策が有効です。

  • 背の高い家具は壁に固定する(L字金具や突っ張り棒を使用)

  • 寝室や出入口の近くには大型家具を置かない

  • 食器棚や本棚には開き防止のストッパーを取り付ける

けがの防止対策

窓ガラスの飛散防止フィルムを貼ったり、重いものを高い場所に置かないようにすることで、地震時の二次被害を防ぐことができます。

  • ガラス窓には飛散防止フィルム

  • テレビや電子レンジなどの家電も固定

  • 落下しやすい小物は収納ボックスや滑り止めで対策

寝室や子供部屋の家具に注意

寝ている時間帯に災害が起きた場合、身動きがとれず特に危険です。

  • 子供部屋や寝室には倒れやすい家具をできるだけ置かない

  • 家具を配置する際は「倒れても寝ている人に当たらない方向」に

  • 頭の上に棚や重いものを置かない

懐中電灯やスリッパ、ホイッスル

枕元には最低限の防災グッズを置いておくと安心です。

  • 懐中電灯:停電時に必須。ヘッドライト型もおすすめ

  • スリッパ:割れたガラスの上を歩くときに必要

  • ホイッスル:瓦礫に閉じ込められた際に自分の位置を知らせる


非常用品を準備する

非常時の持ち出し品

災害が発生した直後、避難所に移動する際に持ち出す防災リュックには、以下のようなものを入れておきましょう。

  • 飲料水(500ml×3本など)

  • 非常食(缶詰、レトルト、お菓子など)

  • モバイルバッテリー

  • 簡易トイレ

  • 小型懐中電灯

  • 救急セット

  • 常備薬・生理用品

  • タオル、マスク、軍手、スリッパ

  • 現金、身分証、保険証のコピー

すぐに持ち出せるよう玄関付近に保管し、定期的に中身の点検(賞味期限・電池切れ)を行うことも大切です。

非常備蓄品

自宅で避難生活を送ることになった場合に備えて、最低3日、可能であれば7日分の備蓄が必要です。

  • 飲料水:1日1人3Lを目安

  • 食料:常温保存可能で調理が簡単なもの(ご飯パック、レトルト食品、缶詰など)

  • 携帯トイレ:断水時に不可欠

  • カセットコンロ・ボンベ:加熱が必要な調理用に

  • ポリタンク:生活用水の確保に


家族との連絡方法を確認しておく

災害発生時は通信が不安定になり、電話やSNSがつながりにくくなることがあります。あらかじめ、家族間で以下のことを話し合っておくことが重要です。

  • 集合場所の指定(自宅、近くの公園、避難所など)

  • 安否確認の手段(災害用伝言ダイヤル171、SNS、メール)

  • お互いの連絡先、勤務先、学校の情報の共有

  • 離れて暮らす家族との連絡方法も確認

また、子どもや高齢者がいる家庭では、避難時の動線や役割分担も決めておくとより安心です。


付近の避難所、避難場所、ハザードマップを確認しておく

災害時にどこへ避難すべきか、日頃から避難所・避難場所の位置やルートを家族で確認しておきましょう。

  • 地元自治体のホームページで避難所・ハザードマップを確認

  • 実際に歩いて避難経路を確認しておくと安心

  • 土砂災害、津波、洪水などの危険エリアもチェック

また、ペットを飼っている場合はペットの避難受け入れ情報も併せて確認しておくと良いでしょう。


まとめ

自然災害は私たちの想像を超える形でやってきます。その時、自分と大切な人の命を守れるかどうかは、「起きてから」ではなく「起きる前」の備えにかかっています。

  • 家の中の安全対策を万全にする

  • 必要な非常用品と備蓄を整える

  • 家族で連絡手段と避難行動を確認する

  • 地域の避難所と危険区域を事前に把握する

今できることから少しずつ、「わが家の防災」を始めてみましょう。


参考文献

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※正確な情報は各市区町村のホームページや防災ポータルを参照してください。

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